
妄想根絶のために
日本において英語や英語教育にまつわる意見(例えば、ごくわずかにしか実際には勉強していないのに、6年勉強しても英語がものにならないなどと息巻くことなど)の多くが、非理性的で根拠のない妄想であることを見渡した上で、著者は、このように日本人が妄想に支配されるのは、戦時中と同様だと指摘。
とすると、英語にみられる妄想は、日本人の根本にある病理の、ひとつの表れにすぎないのかもしれない。本書のような形で英語への妄想について目覚めさせて啓蒙するのも一定の効果はあるかもしれないが、日本人全体の問題として英語にみられる妄想をなくすためには、より根っこの部分を問題視しないといけないのだろう。そんな風に思った。
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