
セラピー中毒”の方に読んでもらいたい本物の一冊
「病むことは力」、なんて粋なタイトルなんだと思いました。
そしてこの本は、期待を裏切らず、まさに痛快な一冊でした。一気に読み通し、そして何度も何度も読み返しました。
私自身、かれこれ10年近く続いたうつ病で、アメリカ、ヨーロッパでありとあらゆるセラピーや民間療法を試し、いろいろなセミナーにも参加してきました。チロル地方にヒーラーがいると聞けば山を登り、病院に入退院を繰り返し、あげくの果てには神頼みしかないと一日中お経をあげたり…と。
それでも何も変わらず、「もう人生だめなのではないか」と、ほとほとあきらめかけていたその時に、この「病むことは力」という本に巡り会いました。この本は、今まで西洋の心理分析では「腑に落ちなかった」疑問を晴らしてくれ、ある意味セラピーに慣れていた私には、ガツンととどめの一冊となりました。
「心」を背骨に観る。
未処理の感情は身体に残る。
手でそれを感じ取り、愉気によって活元運動を誘導し、未処理の情動エネルギーを発散させ、その人本来の「気」に戻す。
この、気の遠くなるような途方もない奥深さを持つ、古今東西の医学、心理学、哲学、宗教性、を総括した野口整体をベースに、金井省蒼氏の独自のスタイルで切り開いた野口整体金井流の真髄を、この本では、素人にもとっても分かりやすく、心のこもった岩清水のような言葉で書かれてあります。
そして、著者の繊細な幼少時代や故野口晴哉氏、奥様との出会い、リアルな個人指導とその経過の様子、仕事に対す...
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